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お年寄りの誇りを考える


人材育成コンサルタント&社労士の浜田純子です。

 

介護施設で、スタッフが声をかけたとき、
お年寄りが顔をプイと背けることはありませんか・・・?

その瞬間、私たちは、なぜそのお年寄りは顔を背けたと感じるでしょうか?
おそらく、瞬間的に「わがまま」「頑固」と感じることが多いのではないでしょうか・・・

 

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先日、こんな話を聴きました。

認知症も進み、一日のうちでも調子の良いときもあれば、そうでない時もあるあるご老人。
ある日の昼食時、スタッフの「好き嫌い言わずに食べようね!」という言葉に
プイッと顔を背けてしまったというのです。
スタッフ:「もう駄目だよ!わがまま言ったら・・・」

これを見ていたご奥様は、
あのものの言い方に、プライドが傷つき、拒否したのだろうとおっしゃっていました。

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お年寄りの世話をする人は、優しく親しみやすく接しようと思うばかりに
妙に馴れ馴れしく、
また、小さい子供にでも話すような言葉を使うことが往々にしてあります。

しかし、歳は取っていても、少々の認知症があっても
どのお年寄りにも、若く美しく、かっこよくバリバリと生きてきた日々があったのです。
外見や肉体は歳を取っても、心は変わらず誇りを持っているのです。

歳を取ったばかりに、子供のように扱われることで、
情けなく悔しい思いをする人も多いのです。

 

親しみやすく接することは素晴らしいことです。
しかし、馴れ馴れしい態度や言葉遣いは、相手を悲しませてしまいます。

目の前のお年寄りは、その人の大切な歴史を経て今に至っていることを尊重して
人生の先輩としてお世話をしたいものです。

 

お年寄りが顔を背けるときは、何か嫌なことがあるわけです。
それが単なる我儘ではなく、
スタッフの対応が気に入らないことも多いのだということを頭の片隅に置いておくことで
柔軟な対応ができそうです。

 

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奥様は、それに気づきながらも、スタッフの気分を害してもいけないと
目をつむっていたとおっしゃっています。

入居者だけでなく、そのご家族にも不快な思いをさせることのないよう
相手の気持ちを大切にした関わりが大切ですね。

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