人材育成コンサルタント&社労士の浜田純子です。
先日、「クレームに繋がりやすい言葉・クレームを鎮める言葉」というタイトルで
研修を行いました。
終日あるいは数日にかけての接客術や接遇マナーの研修とは様相を変えて、
「顧客の感情をネガティブに刺激する言葉」に焦点を当てた研修です。
もちろんバーバルコミュニケーションだけでなく、ノンバーバルコミュニケーションも含みます。
時間も3時間と短めで、
学んだことをすぐに使っていただくことを意識して企画、実施いたしました。
基本的に、人と接するサービス業の方対象ですが
クレーム研修でよく行う「クレームが起きたらどうする?」というものではなく
そもそも何が相手を不快にさせてしまうのかを具体的に学ぶ研修です。
クレームを受けるときは、大なり小なり、自分から発した何かが相手の気持ちを不快にさせ、
その結果、相手が嫌味の一つも言いたくなる、または、表情や態度で伝えたくなる場合がほとんどです。
もちろんクレーマーと言われるような、外的要因にかかわらずクレームを言う人もいらっしゃいますが・・・
これまで10年以上接遇マナーの研修を行ってきて感じるのが
接客においてお客様とうまくやっていける人は
職場やプライベートでも人との関わりがうまい人が多いということです。
その人たちには共通する特徴が、2つあります。
1つは、相手の気持ちを感じ、認めることができることです。
「認める」、「受け入れる」行為は、相手の気持ちを穏やかにさせます。
つまり、相手に自分の言葉がどのように届くのかを知っていて、
状況に合わせて適切な言葉を使うことができるのです。
そしてもう一つは、自分の感情を切り替えることができることです。
どんな人にも喜怒哀楽の感情があります。
いつもにこにこ笑っている人だって、不快、腹立ちなどの感情は当然ながらあります。
しかし、仕事中であれば、個人ではなく会社の顔になれるのです。
だから、自分の感情を出す欲求もなくなるのです。
これぞまさに、プロ意識と言われるものかも知れません。
「感情労働」という言葉もチラホラ聞かれるこの頃ですが
感情丸出しは幼子まで・・・人は、大人になるに従って徐々に感情との向き合い方がうまくなります。
接客が感情労働なのではなく、
人と関わる以上は、大なり小なり感情のコントロールが必要なのです。
そして、それが無理なくうまくできるようになれば、ストレスもなく良い関係を築けるのです。
受講してくださった皆様からも、
「気づかなかったけど、言われてみればそうかもしれない」
「いろいろな人がいるから、自分と同じではないんだと思った」
「まだまだ人間力を上げていかなければいけない」
などと、いろいろなお言葉をいただきました。