人材育成コンサルタント&社労士の浜田純子です。
たとえば接客をするとき
ニコニコと満面の笑みを浮かべて対応する人と、
微笑程度の笑みを持って対応する人、
取り立てて笑顔ではなく、淡々と対応する人に分かれます。
それぞれの表情は相手にどのような感覚を抱かせているでしょうか?
私ごとですが・・・
実は先日、突然の顔面神経麻痺で、顔の片側が全く動かなくなりました。
片方が動かない場合、その状態で笑顔を作ると、
たとえば口は動く側へ通常よりかなり大きく引き上げられ、
また目もいつもよりより細目になり、何ともグロテスクな表情になってしまいます。
だから「どちら側が正しい顔なのですか?」などと聞かれるものです。
動いていない方の顔は、蝋人形のようにしわの一本もなく、固まっています。
発症後しばらくは、この状態でマスクをし、生活をいたしました。
そして、病院で診ていただいたところ、結局入院での集中治療をすることになりました。
入院初日・・・
体は元気ですので、入院手続きをしてくださるスタッフの方や担当の看護師さん、お医者様たちに
初めて会うたびに、「よろしくお願いいたします!」と満面の笑顔で、いつものように挨拶をしました。
しかしながら、相手の反応はどの人も同じように何となく冷たく感じられました。
どうしてだろう?と少々寂しさも感じながら思ったものです。
しかし、入院期間が過ぎるにしたがって、皆さんニコニコと対応してくださるようになりました。
そして、冷たく感じた理由がわかったのです!
私がいくら笑顔で、「よろしくお願いいたします!」と言っても
マスクの上に出ている目は、片方は怒ったようにかたくなに開いたまま、眉毛も定位置。
もう一方は気持ち悪いくらい眉が上がり、目が細くなっている・・・
つまり、相手はそんな表情を見ていたのです。
こちらの「笑顔の気持ち」が届いていなかったのです。
人の第一印象は、見た目に大きく左右されるということは、
日々の研修でも「メラビアンの法則」を持ち出して、ご説明していますが、
なるほどその通りなのです。
相手は、医師、看護師と、顔面麻痺だから動かないこと、そんな表情になってしまうことも
専門家として十分承知していらっしゃるにもかかわらず、そういう状況でした。
人間の感情は、目の前の表情に左右されるのだと、実感いたしました。
また、私たちは、無意識のうちに、いろいろな表情をしていることも思い知らされました。
人は、表情豊かに、喜怒哀楽を表すからこそ魅力的なのです。
接客時の表情の重要性をつくづく感じるとともに、
自分自身も早く表情豊かな日々に戻りたいと強く願いました。
完治はまだ先になりそうですが、お陰様で、ほぼ回復しました!
当たり前の笑顔が、相手に伝わると、それと同時にこちらの心が伝わるのです!
自分の心を笑顔に乗せて、明るく魅力的にお客さまとかかわることは
実は何にも増して重要なのですね。