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【接遇マナー】怒りと謝罪の関係


人材育成コンサルタント&社労士の浜田純子です。

 

お客様が不快感から怒りへとその感情を変化させ、クレームを受けてしまうことは、
接客に携わっている人なら何度となく経験することです。
そんなとき、経緯や場面により対処の仕方は様々だと思いますが
私たちは謝罪により不快感を取り除いていただこうとします。

 

実は、昨日の日経新聞に興味深い記事がありました。

科学技術振興機構、名古屋大学、東京大学の研究グループが
心理テスト、脳波、心拍数、指先の汗により『怒り』を分析した結果、
『謝罪は、怒りを構成する「攻撃衝動」は抑えられるが、「不快感」は変わらない』
というのです。

 

確かに、心よりお詫びをすることで、攻撃的な言動が抑えられ
結果、私たちは、「よかった」と胸をなでおろすものです。
しかし、この研究結果からすると、謝罪をしても根本的なところは解決していないことになります。

 

自分自身の経験を思い出してみるとそうかもしれません。
誤ってもらうととりあえず気持ちがおさまるけれども完全にすっきりするわけではなく、
「今日はいやなことがあった」と、その不快感は持ち続けています。
しかし、時間とともに、その時のできごとそのものを忘れていくのですね。
だから、そのときの場面を思い出したときには、
そのこと自体どうでもよいことになってはいるものの、不快感もよみがえります。

 

ところで、クレームの初期対応としてまず大切なことは、
何に対して腹を立てていらっしゃるのか、何故腹を立てていらっしゃるのか
相手の話をしっかりと聴くことです。
相手の立場になって聴き、相手の気持ちを理解するのです。
そして、そのような不快な思いをさせてしまったことに対して謝罪をすることが大切です。

 

クレームを受けたとき、何とかその場がおさまったからOKではなく
お客様が不快に思ったこと自体は消えないことを認識しておく必要がありますね。

 

クレームを生かして改善努力し、
次にそのお客様が来てくださったときにはより良いサービスができれば、
「良くなったなあ」と、新たな評価をしてくださるでしょう。
過去の不快感に新たな絵の具を塗ってくださるかもしれません。

 

クレームは真摯に受け止め、自分たちのサービス向上に役立てていきたいものです。

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