人材育成コンサルタント&社労士の浜田純子です。
社員が退職したいという話を持ち出したとき、上司はどのように返答すればよいでしょうか?
労務管理上大切なことは、書面で、退職届の提出を依頼することです。
なぜ、退職届が大切なのでしょう?
退職は、労使間でトラブルになりやすい場面のひとつです。
退職には、「解雇」「退職勧奨」「自己都合退職」など、様々な形があり、
それぞれにおいて、意味合いも内容も全く異なってくるからです。
もちろん、労働者本人が退職を持ち出すときは、自己都合での退職です。
本人が意志を正確に発信し、会社側が正確に受け取るために
いつ、何月何日付で、どういう理由で退職したいと申し出たのか、
それを明確にした書面が必要になるのです。
口頭での通知や約束事は、後々「言った、言わない」で争うリスクがあります。
言った、言わないでは、どこにも証拠がないため、水掛け論になり、
その各々にとって、真実が真実でなくなることに対する怒りも湧いてきて
その感情が新たに争いをもたらすことにもなりかねません。
規模の大小にかかわらず、また、退職届のみならず、
書面にて労務管理を行っていくことは
最大のリスク管理だと考えます。