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「報連相」の重要性と難しさ


人材育成コンサルタント&社労士の浜田純子です。

 

皆さん、「報連相」と聞くとどのようなイメージを持たれるでしょうか?

 

仕事をするうえでごく基本的なことで、口にするまでもなく当たり前のこと・・・

新人には徹底したい大切なこと・・・

 

社労士として企業に関わり、研修講師として新人研修を数多くこなしてきた経験からいうと

「報連相」は、組織で働くうえで欠かせない重要項目である反面、

100%徹底されているかというと、まだまだ課題のあるものです。

 

それゆえに新人研修では、必須項目です。

これまで、新人研修の打ち合わせで、報連相が出てこないことは一度もありませんでした。

 

また、社労士として労務相談を受ける中でも、

組織の中で報連相が徹底されていないばかりに、業務がうまく回らなかったり

ミスのなすり合いによるトラブルが起こったりということもありました。

また、報連相が徹底されていない企業は、概してコミュニケーションが少ないようで

人間関係によるトラブルも起こりやすいと感じています。

 

そもそも「報連相」という言葉は、ずっと昔からあったわけではありません。

 

「報連相」は、1982年に、山種証券の社長、会長であった山崎 富治さんが提唱し、

社内キャンペーンで始めたことが始まりだと言われています。

 

私自身も、この言葉を知ったのは、自身が教育研修を行うようになってからのことです。

 

 

現代では、報連相の重要性はほとんどの人が感じているわけですが

実は、その実践が非常に難しいのも課題の一つです。

 

理由は、適切だと感じる報連相のタイミングや方法が、

個々の人の感覚によって異なるからです。

これは、現場に配属された新人の大きな悩みの一つでもあります。

そうでなくても仕事をしている上司や先輩に声をかけることを躊躇しがちな新人に対して、

 

「そんなこといちいち言わなくてもわかっているでしょう!」
「この忙しい時に、そんなことは自分で判断して!」
「あの件はどうなっているんだ!」

「早めに報告してくれなきゃ困るだろ!」

 

などと、人により反応が違うと、委縮し、報連相を行うこと自体が、重荷になってしまいます。

 

几帳面でいつもきちんと把握しておきたい人は、まめな報連相を求めるかもしれませんし、

自分の感覚で、相手もわかっているだろう、できているだろうと思ってしまうタイプの人にとっては、

頻繁な相談や進捗報告などは必要ないと思うかもしれません。

 

しかし、その頻度や方法が、個々の感覚、性格、価値観などにより異なるからこそ

まめな報連相の徹底をすべての社員が意識し、行うような慣習を作っておく必要があります。

報連相は、組織においては重要な業務の一つと位置付けておくことが大切です。

 

 

そう言えば、家庭でも報連相がないばかりに、話がかみ合わないことは、ありませんか?

 

母 :「校外学習のお弁当、ここに置いておくね!」

子 :「今日は雨だからお弁当いらないよ!」

母 :「雨だと校外学習は中止なの?

でも行くのは、建物の中でしょ?雨関係ないんじゃないの?」

子 :「雨の時は中止だよ!」

母 :「そんなこと聞いていない・・・早く言ってよ!」

 

学校でいろいろな情報を得ている子と、

校外学習でお弁当がいるという情報しか持っていない母とでは

きちんと報告しなければ伝わらないこともあるのですね!

 

 

当たり前だけれど、なかなか徹底できない報連相、

一人ひとりがその重要性を意識することで、もっとスムーズに進みそうです。

 

 

こちらもご覧ください!

報連相ができていないときとは・・・

 

 

 

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