人材育成コンサルタント&社労士の浜田純子です。
講師として、登壇するときに大切にしていること・・・過去のコラムでは「感性」を挙げました。
今回は、もっと基礎的な部分について、ちょっとしたコツをご紹介いたします。
まず、「興味を持ってもらえるか否か」が入り口段階として重要です。
そのためには、内容ももちろんのこと、
講師そのものにも興味を持ってもらう工夫が必要です。
第一印象はさることながら、話し方にも気を配るとよいですね。
そして、面白そうだと興味を持ってもらえたとしましょう。
次に大切なのが、「わかりやすいかどうか」です。
わからなければ頭はだんだん拒否し、眠くなってしまいます。
逆に、伝えたいことをどのように扱っていくか、
どんな進め方をするか、どんな話し方をするかなど
わかりやすい工夫がなされていれば、なるほどと共感をしていただけます。
なるほどと思っていただけるまで伝えられると、
講師と受講者のベクトルが自然に同じ方向に向き,
一体感を持って進めることが可能になります。
次に教育研修において次に必要なのが、「自分にもできると感じること」です。
わかったけれど、自分には無理だ、自分の職場では無理だ・・・
という状態では困りものです。
セミナーや研修は、実践に結びついてこそ有効だからです。
特に企業内における社員教育においては、
自分が望み選択して受講している場合は少なく
会社の方針として、仕事の一環として受講する場合が多いため
興味を持ち、真剣に聞いていただき、現場での実践につなげることは
目標達成のためにも欠かせません。
自分にもできそうと感じていただくことで、「やってみよう!」という気持ちが生まれます。
人は、「やれ!」と言われて渋々やっても、効果はあまり期待できません。
自らが「やってみよう!」と思える自主性のある行動こそ、実を結びます。
興味を持つ
↓
わかりやすい(なるほどと理解できる)
↓
自分にもできそうと思う
↓
自主的な実践
これは、登壇する際のポリシーとして私自身がずっと実践してきていることです。
これを実践すると、セミナーや研修の途中で寝る人がほとんどいなくなりますよ!
「つまらないと思ったけれど、楽しかった」
「あっという間の1日だった」
「受講するのが憂鬱だったけど、受講できてよかった」
「明日から生かせそう」
こんな感想ばかりいただけて、濃厚な時間を過ごすことができたことに喜びを感じられるのも
講師としての醍醐味です。
講師自身がうまく話せたかどうか、あるいは滞りなく進められたかどうか…
それも大切なのですが
伝えるべきことが受講者の皆さんの心に届き、実際にその人の実践につながるかどうか・・・
これこそ、講師として大切にしたいことです。