column

【人事・労務】会社が社員の身だしなみを徹底したいときはどうする?


人材育成コンサルタント&社労士の浜田純子です。

 

先日は、ビジネスにおける身だしなみについて、
一人ひとりがどのように気を付けていけばよいかについて、コラムを書きました。

 

ここでは、この身だしなみを徹底させるには、会社としてどのようにしたらよいか考えてみます。

 

就業規則に服務規律として取り入れよう

会社がビジョンを掲げ、社員で共有し、皆で利益を上げていくためには
どんな社員を求めているのか、また、社員にどうしてほしいのかを
明確に伝える必要があります。

 

身だしなみについても同様です。
社員に会社の望む身だしなみを徹底してほしいのであれば
会社のルールを定めた「就業規則」に服務規律として明記しておくことです。

一般的に、就業規則には、「服務規律」の条項を設けますが
ここは、会社のビジョン、ポリシーによって、独自に自由に作成しやすい部分です。
身だしなみを大切にしたいのであれば、その想いを書いておきましょう。

 

さらに、具体的にリストアップされたハンドブックのようなものを作成して
社員に徹底していくのも一つの方法です。

「社員に○○してほしい」と思っても、それ自体が伝わっていないことも多いものです。
独自の「身だしなみルールブック」を手渡すことで、
会社は社員にどんな身だしなみを望んでいるのかを伝えることが可能です。

 

身だしなみの「注意」がセクハラと取られないために

身だしなみについては、一人一人の社員の価値観、判断基準も異なり、
注意せざるを得ない場面も多くあることでしょう。
しかし、プライバシーに関係してくる部分でもあり、同性、異性を問わず、注意しづらいようです。
また、言い方によってはセクハラと受け取られてしまう可能性もあります。

たとえば、スカート丈が極端に短い女性社員がいたとしましょう。
本来なら、注意などしたくなくても、上司である以上言わざるを得ません。
そんな時、どんな言い方をするのが望ましいでしょう?

 

【感情を注入した注意の仕方をしない】

男性上司A
「○○さん・・・ いや、僕は別に気にはならないんだけどね、やはりスカートちょっと短すぎるような気がするんだけど・・・(照れ笑い)」

男性上司B
「○○さん、会社のルールブックにも書いてあるけれど、スカート丈をもう少し気を付けてください。(真顔)」

Aさんの場合は、言いづらいという気持ちから相手を気遣った言い方になっているがゆえに、注意したい内容そのものより、Aさん自身の感情や気持ちの方が伝わりやすく、相手によってはハラスメントと取られる可能性もありそうです。こういう場面では、Bさんのように淡々と注意するほうが無難です。
また、ルールとして徹底していれば、それを理由により注意しやすくなります。

 

【公平に注意をする】
Cさんには言いやすいのでまめに注意するけれども、Dさんには言いにくいので、あまり言わない・・・
例えばこんな状況では、言われたほうも納得がいかないものです。また、たびたび注意されるほうは、ハラスメントと受け取ってしまう可能性もあります。
すべてにおいて言えることですが、人の管理においては公平平等に扱うことが大切です。

 

たかが身だしなみですが、企業の第一印象を決める大切なマナー。
職場全体で、身だしなみに注意を向ける習慣を作り、風土として徹底されるようになるといいですね。

カテゴリー

Archives


お気軽にお問い合わせください

TEL 03-6261-2327

営業時間 平日9:00~18:00

お問い合わせ